昨日のことなんだけど,小学校の自転車点検がありました。地域別に分かれて集まって,日頃乗っている自転車の点検をするわけです。
小学2年生ともなると自分で自転車に乗って遊びに行ったりするわけですが,ウチの子供の場合は目が見えない(全盲)ということもあり,自分では自転車に乗って遊びに行くことは"まずあり得ません"。ただウチの庭を補助輪を付けた自転車で走り回ってます。以前にニュースで放送された時に壁にも当たらずに普通に乗っているのを観てくださった方から「驚いた」と沢山のメールをいただきました。親でも不思議なことなんですが,目が見えないといっても全身の感覚を使って壁のあるところなど把握してるんですね。ホントに不思議です。
で,昨日の自転車点検に行ったら,補助輪を付けている子供がいなかったわけです。それが気に入らなかったらしく,ボソッと「補助輪外そうかな」と……。昨日は天気が悪かったので,今日,外して挑戦することになりました。いざ外そうとしたら,「やっぱり止めようかな」なんて弱気なことも言ってました。実際,全盲でも補助輪なしで乗っている子供さんはいるし,オレとしては目が見えないから……と挑戦しないことは許せないんです。確かに同じようにできないかも知れないけど,やってから判断しろと,そう考えて欲しいんですな。それで「乗ってみろ」とばかりに補助輪撤去。
自転車の乗り方を教える方法が分からなかったけど,後ろを押さえて乗らせてちゃ頼ってしまって乗れないと思い,ぶつかりそうになった時や転びそうになった時だけ手を添えるということにしました。自転車ってのはスピードが出ていないと安定しないので,怖がらずに蹴り出して漕げと……それにしても驚いた。っていうか,感動した。15分くらいで3mくらい乗れるようになったかと思っていたら,30分もしたら手助け&心配もなく,5mくらい一人で乗れちゃいました。
14時半くらいから乗り出して,本人は面白くて溜まらなくなったみたいで,休憩しながら17時まで乗り回してました。10mくらいは普通に乗れるようになってる……感動のあまりヨメさんが盲学校の先生に画像付きでメール(携帯)したら,「3年生に教えても乗れなくて困っていた。教え方が悪いんでしょうか?」と返事が来たとか(笑)。今度の休みにでも広い公園に連れて行って乗せてみようと思ってます。
ちなみにオレは怒られつつ泣きながら練習して"やっと"乗れるようになったと聞いた。弟は練習中にチャリごと大きな下水溜めの中に落っこちて悲惨だったとか(笑)。
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